2021年のアクセプト
2021年11月23日現在
・医中誌 25報 (筆頭9報)
・Pubmed 28報 (1st 25報)
・Pubmedに掲載されない英文 4報 (1st 4報)
で合計57報となりました。
今年は11報になり、他に日本語論文1つ内諾中です。
新規投稿中のものは2つになり、やっと今年分は片付いてきてくれている印象です。
学会発表が続いて大変でしたが、学会発表で紹介した論文がその後に読まれる回数が増えているので、やはりこういう機会も大切なのかなと、改めて感じました。
Risk of pregabalin-induced hypoglycemia: Analysis of the Japanese Adverse Event Report database
JADERを用いてプレガバリンと低血糖との関連性を検討
特に70歳以上と体重40kg未満が副作用リスクの増加と関連している可能性があり、暴露量の増加が副作用リスクになる可能性を報告しました
(共著のため、投稿プロセスは非掲載です)
JADERを用いてPIPC/TAZと経口VCMの併用による腎障害リスクの増加を検討
MEPM使用者と比較して、PIPC/TAZ使用患者では経口VCMとの併用により報告の不均衡を認めたという報告
9リジェクト、10個目の投稿でアクセプト
2021年1月初回投稿、11月アクセプト(11か月)
JADERとMDVのデータベースを用いてSGLT2阻害薬のAKI予防効果を検討
DPP4阻害薬を対照として、NSAIDsや利尿薬、抗ウィルス薬使用群ではSGLT2阻害薬の使用によりAKIリスクが低下したのに対して、VCMおよびシスプラチン使用群ではSGLT2阻害薬の使用してもAKIリスクは低下しなかったという報告で、SGLT2阻害薬はいくつかの種類の薬剤性腎障害を予防できるかもという内容です。
1リジェクト、2つ目の投稿でアクセプト
2021年8月初回投稿、11月アクセプト(4か月)
注射用MTXとフェブキソスタットの(おそらくBCRPを介したと思われる)併用で血液毒性リスクが上昇する可能性を報告した論文です。
昨年末に腎関係の書籍の執筆に関わった時に、ご一緒した先生にBCRPを教えてもらったのがきっかけです。
5リジェクト、6つ目の投稿でアクセプト
2021年4月初回投稿、2021年10月アクセプト(7ヶ月)
複数の因子を考慮した持参薬鑑別時間に影響を与える要因の検討
日病薬誌2021年11月号
テガフールとドキシフルリジンの使用と高TGの副作用の関連性に関する論文をアクセプトして頂きました。これまでカペシタビンで多く報告されており、S-1ではケースレポートがありましたが、フッカピリミジン系のいくつかの薬剤で高TGの副作用リスクが高いかもという報告です。アイデアは日本国内のT-1による高TGの副作用のケースレポートでした。
本来的には薬剤間のRORの比較というのは良くないのですが、今回は副作用数が非常に少ないということもあり、やむを得なく薬剤間のRORを比較しています。とても稀な副作用かもしれませんが、TGを測定するケースも少ない可能性があるので、注意は必要かなと思っています。
そういうこともあり、アクセプトまでかなり苦戦してしまいました。
9リジェクト、10個目の投稿でアクセプト
2021年12月初回投稿、2021年8月アクセプト(8ヶ月)
The Journal of Clinical Pharmacology
PPIによる腎障害発生リスクがステロイドの使用では低下するかも という報告をアクセプトしていただきました。 PPIによる腎障害はアレルギー性の間質性腎炎のため 、免疫抑制作用をもつステロイドを使用している方ではリスクが低下する可能性があるという報告です。
最近PPIによる腎機能障害の観察研究がかなり増えており、おそらくPPIは腎障害を促進する可能性がありそうだという論調が多いです。ただ、RCTがないため結果が覆る可能性もあると思います。今後は前向き試験も増えてくると思いますので、そういう試験の交絡因子の1つとしてステロイドの使用を入れたほうが良いかもというコンセプトで書かせて頂きました。
1リジェクト、2つ目の投稿でアクセプト
2021年6月初回投稿、2021年9月アクセプト(3ヶ月)
Journal of Hospital Infection
オゾン発生装置に関して、
医療機関に使用状況をアンケート調査
Amazonでの販売状況調査を実施。
医療機関では導入施設の90%以上がオゾン発生装置を有人環境で使用
Amazonの調査では76%の製品で噴霧濃度、使用範囲、使用時間などの記載がなく、実際のオゾン濃度を推定することができなかった。また、使用濃度を推定できた製品では、非常に高いオゾン濃度が推定される製品があり、有害事象リスクに注意が必要と考えられた。
1リジェクト、2つ目の投稿でアクセプト
2021年6月初回投稿、2021年7月アクセプト(1ヶ月)
Association Between Baclofen and Respiratory Depression in Patients With Chronic Kidney Disease
J Clin Pharmacol
バクロフェンは呼吸抑制の副作用があり、腎排泄型薬剤のため、CKDでは呼吸抑制のリスクが高くなる可能性を考え、JADERを解析しました。
6リジェクト、7つ目の投稿でアクセプト
2020年12月初回投稿、2021年6月アクセプト(6ヶ月)
Annals of Pharmacotherapy
アマンタジンの作用機序は明確になっていませんが、NMDA inhibitによるドパミン増加に伴い、anticholinergic 作用が出ると言われています。(PMID: 1284458)
anticholinergic 作用は様々な症状を呈するので、fatalなイベントを調査して、CKDではfatalなイベントが多かったという結果でした。
10リジェクト、11個目の投稿でアクセプト
2020年9月初回投稿、2021年5月アクセプト(8ヶ月)
Basic Clin Pharmacol Toxicol
DAPによる筋障害に関するエビデンスは相反したものがあり、コントラバーシャルな状況でした。JADERの解析ではDAP単独およびDAP+スタチンの使用で筋障害のシグナルが検出されました。
(共著のため、投稿プロセスは非掲載です)
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