revise

査読結果でリジェクトでなかった場合は、reviewerのコメントに従い修正することでアクセプトされる可能性が高いです。特に英文誌ではその傾向が顕著です。


ただ、コメントにどのように対応するか困る場合も多いです。


①査読者のコメントが妥当な場合

多くのコメントがこれにあたります。この場合は丁寧に修正対応することで問題なく解決できることが多いです。再解析などが必要なコメントもありますが、面倒がらずにきちんと対応することが、結果的にアクセプトの近道になると思います。


②査読者のコメントが妥当でない場合

間違った解釈をされた、reviewerが間違っているコメントを記載したなどの場合は、少し困ったことになります。

- 結果に大きく影響しない場合は、当たり障りのない範囲で修正する。

- コメントに正面から対峙せず、少し大きな視点、または視点をずらした修正をしてみる。

- 間違ったコメントには、丁寧にこちら側の言い分を添えて返信してみる

などの対応があると思います。

特にこれらの項目は、カバーレターにも丁寧に記述することで、editorやreviewerからの信頼を損なうことなく、やり取りができるのではと思います。


間違った指摘を、わかっていて修正するのはやめたほうが良いと思います。研究結果の正確性や著者自身の信頼性にも関わることだと思います。


reviewerと執筆者の意見対立があった場合は、最終的にはeditor判断になると思います。コントラバーシャルな修正の場合には、「reviewerやeditorがこの修正やコメントで、まだ懸念を持つ場合には、さらに追加で修正する用意があります」とコメントを添えることで、アクセプトの可能性を高めることができると思います。

(多くの場合は、上記対応でアクセプトされることが多いです)


論文の修正時の注意点

査読者のコメント内容だけにとらわれず、査読者のコメントの意図を汲み取り、大きな視点で自分の研究を俯瞰しながら修正することが重要で、このような対応をすることで研究者として力量も評価されると思います。

riviseは自分の論文が修正できる、最後の大きなチャンスであることを意識して、査読者からのコメント以外でも修正すべき部分があれば、積極的に修正することが大切です。

言われたから修正しました・・・、という姿勢よりも、どのような意図でコメントされたのか、ほかに同様の修正点はないかなど熟考することで、初稿よりも深い洞察が得られ、論文の内容も大きく向上できると思います。



reviewerも人間ですので、間違うことがあります。一人前の研究者としてそういったリスクに対しても適切に大人の対応ができることは、editorやreviewerへの大きなアピールになると思います。

また、査読で論文をやり取りする行為自体が、著者が客観的に自分の研究を振り返る機会を提供し、自身の研究をさらに向上するチャンスであることを意識することも重要だと思います。

「査読者との闘い」という表現もよく見かけますが、個人的にはreviewerとeditorとの共同作業により、論文の質を高めているという気持ちでやっています。(査読もそのような気持ちでやっています)

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