論文投稿時の注意点
査読をする側からの意見ですが、初稿の完成度は論文の評価に大きく影響すると思います。
完成度とは、内容はもちろんですが、論文の全体的な体裁が整っているかという点も大切です。
例えば、
- ページ番号、行番号がない(査読コメントに場所を指定しづらい)
- ページ番号および行番号がwordで指定したものと、投稿システムで自動付与されるものが重複している、かつ番号がずれている(自動付与される場合はwordのほうは削除する)
- 段落がわかりにくい(段落は1行あけるか、Tabで余白を作る。低品質の原稿はこれらが欠けている、または一貫性がないことが多いです。査読するときも非常に読みにくいです。)
- 表紙、アブストラクト、本文、リファレンス、表はそれぞれ改ページする
- 表は1つの表ごとに改ページする
- P値の表示に一貫性がある(小さいP値はP<0.01またはP<0.001でまとめ、すべての桁数をそろえる)
論文が出来上がって投稿するときは一刻も早く投稿してしまって、このプレッシャーから解放されたい気持ちもあり、投稿時の最終チェックがおろそかになってしまうことがあります。
(私もそうなので、本当に気持ちはわかります!)
ただ、初稿の完成度がアクセプトに大きく影響する可能性は高く、リバイズで指摘されたら修正しよう、という状況は避ける必要があります。
私は最終原稿は紙で印刷して、査読者の気持ちになって最終確認することにしています。紙で印刷することで、画面で気づかなかった致命的なミスが1つは見つかる可能性が高いです。
また、
- 全体の文章が流れているか
- アブストラクト、表の数値が結果と違っていないか
- 略語の指定は正しいか
など、チェックします。
ケアレスミスが1つでもあれば、査読者は他にもミスがあるのではと勘繰りながら査読をします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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