Results
①まずは図表を作成する。
研究のメインテーマを図表でどのように表現するかは非常に重要ですので、図表を最初に作成することをお勧めします。なるべくシンプルに、かつ図表を見ただけで、本文を読まなくてもその結果が理解できることが大切です。そのために図表には様々な補足説明が必要です。特に略語や統計解析は補足説明が必要とされることが多いと思います。
初学者の方が良く陥るパターンとして、得られた結果をすべて結果の表に詳細に記述してしまうということが挙げられます。これは結果の評価を読者に丸投げしていると評価される可能性も高いので、自分が明らかにした内容を読者がすぐに読み取れるような表の作成が必要です。一方で、自分の都合の良いデータだけを並べた恣意的すぎる表も印象が悪くなりますので、バランスが大切となります。
自分の研究結果の主張のために必要なデータかどうか、その表現の仕方は適切で読者に伝わりやすい形になっているかを十分に考慮する必要があります。特に初学者の方は一人で作るのは難しいかもしれないので、経験者からのアドバイスは重要だと思います。
図の作り方
図のタイトルは図の下に表示されます。図のタイトルと説明は図中に直接記載せずに、論文の最後のFigure legendsという項目に記載します。
私はあまり図は使いませんが、作る場合はpptで作成して、画像として保存して投稿しています。
参考:https://www.jstage.jst.go.jp/article/bpb/43/8/43_b20-00216/_html/-char/en
図中の文字は小さくなりがちなので、「少し大きすぎるフォントサイズかな」と思うくらいのサイズにした方が良いと思います。また、不必要な図はかなりのマイナス点になりますので、この図が本当に必要なのかということは、十分に吟味する必要があります。
microsoftのsnipping toolを使うと画面のコピペが高品質の画像で可能になります。
最近はこれらをwordファイルに貼り付けて使用しています。
Fig 1でありがちなPatient selection prosessはwordファイルで直接作成しています。
表の作り方
表のタイトルは表の上に記載します。表の説明は表の下に記載します。
私は表は論文執筆中は論文のwordファイル内に作成して、投稿時にファイルを分けることにしています。(共同研究者に送付するときもファイル数が少なくて済みますし、自分が共同研究者なら一緒のファイルになっていた方が見やすいです)
縦線は一般的に引きません。 基本的なスタイルは、最上部、一行目下、最下部に横線を引くのみです。 査読者が見やすいように一行目は薄いグレーの色をつけることが多いです。
参考:https://accp1.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jcph.1843
表に列記する順番も重要です。通常はメインの研究結果が一番上に来るように配置し、同種薬が複数並ぶ場合はアルファベット順にするなど、きめ細かい心配りは良い評価につながる可能性があります。
図表の妥当性は論文執筆中も継続して検討されるべきです。
特に考察などを記載しているときに、表の項目やスタイルを変更することも、よくあります。
②続いて、 図表をもとに、結果の文章を書いていきます。
多くは研究のプロセス順に書いていけば問題ないと思いますが、複雑な場合はいくつかのカテゴリーに分類するとわかりやすくなります。
図表の題名も重要です。シンプルすぎる題名は初心者のような印象を与えてしまいますが、一方で詳細すぎると読みにくくなります。
図表の内容を適切に表現するようなタイトルの工夫が必要です。(いつも悩むところです)
参考:https://accp1.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jcph.1843
【チェックリスト】
□図表の数は投稿規定の数以内になっているか
□不必要な図はないか(Appendixなどへの移動も考慮)
□罫線などの表の体裁は適切か
□図表に単位は適切に表示されているか
□表中のn (%)などの位置が適切か(一般的に単位は一番左の項目に集約されて、表中の数値にはつけないことが多い)
□図表ごとに略語はスペルアウトされているか
□図表の題名はシンプルすぎずに、内容を適切に表現しているか
0コメント